『この宇宙内に存在する力の種類が有限である証拠は無い』
たったこれだけの指摘で猫のパラドックスは解決します。
その説明を具体的に進める前にまず上の指摘が科学的に正しい事を認めて下さい。
もし認めたくない場合は有限である証拠を提示して下さい。それが出来ないのであれば認めざるを得ません。
これは科学という学問が証拠を尊重して正しさを決めているので、私はそのルールに則り指摘をさせて頂きました。
現在の科学は四っつの力を認めています(重力、電磁力、核力、弱い力)
少なくとも「4」は有限に属します。そしてこれから新しい力が発見されようがされまいがこの宇宙の中の力の種類が有限である証拠は現在に至って発見されていないと言うことです。
と言うことは科学的な結論として
『この宇宙内に存在する力の種類が無限である可能性を排除できない』
となります
仮に力の種類が無限であった場合人類はその全ての力を観測する事は出来ないと言えます。
なぜならどれほど新しい機器で力を観測しようとも未観測の力の存在が残ってしまうからです。
『無限の可能性=無の空間は科学的に成立しない』
となります
全ての力を観測する事が不可能であるならば無の空間は科学的にありえない
従って
『科学は無の空間を知る能力がない』
となります
私は決して「無限である」と断定している訳ではありません
「有限か無限か現在の科学では分からないですよね、ならば両方の可能性を認めて下さい」
と言っているのです。
そして両方の可能性を認めると「無の空間は科学的にありえない」と導き出せます
これは言葉遊びなどではなく厳密に考えられる極めて正しい論方です
かなりややこしいですが冷静に考えてみて下さい
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無の空間が科学的に成立しないのであれば今まで無と思われていた空間はいったいなんなのか?
となるでしょう。
その場合このように修正します
『有無の分からない空間』
となります
決していい加減な答えではありません
証拠が無いのであれば「分からない」と結論付けるのが科学的に正しい答えと言えます。
いままで人類は証拠も無いのに『無の空間』を乱用してきましたが科学的証拠を尊重するルールに則り、そのいい加減な断定は全て修正するべきです。
それこそ正しい科学なのです
そして解決に到達します
コペンハーゲン解釈は二重スリッド実験の結果を重要視しております
そしてコペンハーゲン解釈は何も無い「無の空間」が存在する事を認めた上で作られています
その前提となる「無の空間」が科学的に認められない以上
『コペンハーゲン解釈は科学的に間違っている』
と言えます
間違っている事が科学的に立証されたのであればそれが却下されるのは当然の事です。
コペンハーゲン解釈に代わる別の解釈を考える事こそ現在の科学者の仕事と言えます。
もちろん無の空間は科学的に成立しない事を踏まえて考え直して下さい
常識的に考えれば「隠れた関数」理論を採用すべきでしょう。
なぜならば
@ 『科学は無を判断できない』
A 『力の種類が有限である証拠は無い』
B 『過去から現在に至るあらゆる科学的正しさに合致する』
極めて妥当な判断と言えます
コペンハーゲン解釈が却下されるのであれば「シュレーディンガーの猫」のパラドックスは存在意義を失います。
故に解決したと結論付けられるのです。
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